空室対策としてのペット可は有効?

空室対策として効果的な方法としてペット可物件への変更があります。ペット向けに建築していない物件であれば、床や壁をペット向けにリフォームしたり、退去時の傷の多さなどを想定しておいたりする必要があります。また、既存の入居者への配慮が必要という点もぜひ気にしておきたい点です。今回はペット可物件について掘り下げて見ていきましょう。

“飼いたいのに飼えない”という人が多いというのが実情

一般社団法人 ペットフード協会行った「平成30年(2018年)全国犬猫飼育実態調査」によると、推計飼育頭数全国合計は、犬:890万3,000頭、猫:964万9,000頭という結果。飼育世帯率は犬が12.64%、猫が9.78%となっています。このような数字を見て“意外と少ないな”と感じるかもしれませんが、飼いたくても飼えない理由というのが下記のように報告されています。

●犬を飼育する上での阻害要因(非飼育者&飼育意向あり)
1.旅行など長期の外出がしづらくなる/25.9%
2.お金がかかる/ 24.3%
3.集合住宅に住んでいて禁止されている/ 23.5%
4.死ぬとかわいそう/ 21.8%
5.別れがつらい/ 21.2%

●猫の飼育する上での阻害要因(非飼育者&飼育意向あり)
1.集合住宅に住んでいて禁止されている/ 29.4%
2.お金がかかる/ 21.9%
3.旅行など長期の外出がしづらくなる/ 21.7%
4.別れがつらい/ 18.6%
5.死ぬとかわいそう/ 18.1%

この調査結果から、犬・猫とも集合住宅で禁止されているために、飼いたくても飼えないという人が多いことがわかります。
つまり、ペット可物件はまだまだ需要を満たすほどの供給はないため、ペット可にすれば空室が埋まる可能性があるかもしれないということ。募集の幅を広げることは空室対策にもなるというのはもちろんのこと、早期退去の回避にもつながるということは覚えておきましょう。

以前はペット可物件を探しているのはほとんどがファミリー層でしたが、ここ最近は単身者でもペット可物件を探しているケースが増えてきました。このように、ペット可物件はファミリー向け、単身者向けといずれの物件でもそれなりのニースがあります。

ルールをしっかりと決めておくことが重要

ペット可にすれば入居者の幅は広がりますが、契約時にルールを取り決めておかないと後々トラブルに発展してしまうことがあるので注意が必要です。

まず決めておきたいのは、飼ってもいいペットの種類や大きさ、頭数など。ここを決めておかないと、無数にペットが増えてしまったり想定以上に大きなペットを飼育されてしまい、原状回復時に大幅な改修が必要になってしまったりします。入居者の中にはペットが苦手な方もいるので、共用部では必ず抱っこをする、首輪とリードの装着は必須など室内以外でのルールも取り決めておくようにしましょう。
入居時にはペットの写真を提出してもらい把握しておくというのもいいかもしれません。退去時のクリーニングについてや排せつ物の処理についてなど、思い当たる範囲でなるべく細かく明文化しておくことがトラブル回避には有効となります。

ゆとりがあれば、共用部にペット用の足洗い場、留守時でもペットの様子がチェックできるホームセキュリティーサービスなどがあると喜ばれるでしょう。ただし、最初からあれこれそろえる必要はありません。運用に無理のない範囲で対応するようにしてください。

もちろん、ペット可にする場合はすでに入居している方々の理解を求めておくことも重要です。そこで出た要望などはできるだけ取り入れるようにし、ペットを飼っている人だけに目が向かないように配慮します。掲示板などにルールを掲示しておくというのも、共通の理解を得るには有効な方法です。それでも、納得がいかない入居者がいる場合は、賃料を減額する、退去費用を負担するなど、ご本人が納得するような対応をすることが重要です。

中にはペットの鳴き声が気になる方がいますので、室内の防音設備を強化するというのもいいかもしれません。また、今は消臭効果のある壁紙などがあるので積極的に取り入れてみると、退去後のハウスクリーニングの手間があまりかからないのでおすすめです。柱や床、壁紙は引っかき傷が付きにくいものを選ぶというのもポイント。原状回復に費用がかかりすぎてはあまり意味がないので、トータルバランスを考えて検討するようにしましょう。

近隣住民への配慮も忘れずに。医師は信頼のおけるパートナーを見つけて安定経営を

入居者だけでなく、近隣住民への配慮も忘れてはいけません。“ペットのにおいが気になって洗濯物が干せなくなった”“鳴き声がうるさくて赤ちゃんがすぐに起きてしまう”などのクレームが頻繁にマンションに入ってしまうと、マンション全体の
評判がさがってしまい、新しい入居希望者を逃しかねません。よって、ペット可は有効と考えても、近隣の住宅との兼ね合いやトラブルに発展してしまいそうな立地ではないかなど十分検討し、正しい判断をすることが重要です。

いずれにしても、不動産会社や業務を委託している管理会社に相談しながら進めると安心でしょう。特に医師は賃貸経営に多くの時間を割くことはできません。信頼のおけるパートナーを探して賢明な選択をし、安定経営へつなげてください。

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