医師の不動産投資における、キャッシュフロー改善対策の基本

キャッシュフローは、総収入額-支出(運営経費+年間のローン返済額+所得税+住民税)で算出されます、つまりキャッシュフローを改善させるには、総収入額を増やす、支出を減らすという点に着目する必要があります。ここでは、キャッシュフローの基礎知識や改善するためのポイントについて解説していきましょう。

キャッシュフローの基本を知っておく

不動産投資を始めると「キャッシュフロー」という言葉をよく耳にするようになります。直訳すると、キャッシュ(現金)、フロー(流れ)となり、現金の流れを意味しています。ここで注意したいのは、キャッシュフローは帳簿上の利益とイコールではないということです。よって、帳簿上で利益が出ていて黒字だと安心していても、資金繰りでショートしてしまうということはよくあります。黒字なのにお金がない・・・というのは少しおかしいと思うかもしれませんが、帳簿上には現金が動かないのに記載する勘定科目があるのがその要因でもあり、単純にその時の現金の流れを把握するキャッシュフローとの大きな違いです。

現金が動かない経費のひとつとして、減価償却費があります。これを算出する作業は減価償却といって、不動産や自動車など一定期間価値が持続するものは、手に入れたときに一気に計上するのではなく、法定耐用年数で割った額を毎年経費として計上します。つまり、入手時に一括で支払っていれば現金は入手した年に動いているにもかかわらず、翌年以降は分割で算出された金額が反映されます。経費が増えれば利益が減りますから、その分所得税などの減らすこと、つまり税に支出を減らすことにつながるというわけです。ローンを組んだ場合は、元金返済分については費用として計上することができませんので課税額が上がる原因になってしまいます。

所有物件の状態を見直しベストな状態に

総収入額を増やすことも多くのキャッシュフローを残すには重要なポイントです。それには、まず空室を出さないということに注力してみるといいでしょう。
例えばこんな事例があります。築40年を超える駅から徒歩3分の区分所有マンションで2戸の空室が出ました。A室は最近空室になったばかり。原状回復のみで賃料は据え置きで募集を開始しました。一方B室は約1年近く空室の状態。オーナーが賃料を下げるしかないかなと考えていたところ、管理会社から設備や室内デザインの見直しを提案されます。結果、水回りをすべて取り換え、設備は最新に。お部屋の雰囲気も今の時代に合うようなシンプルモダンな雰囲気に変更しました。賃料は、リフォーム代の回収も考えてプラス5,000円で募集をかけました。すると、先に決まったのはB室で、しかも1人目の内見者が即決したとのことです。決めてを聞いてみると“A室・B室の両方を内見したが、A室は安いけれど設備が古くて新生活には向いていない雰囲気。B室は設備が最新で室内のデザインも気に入った。キッチン・お風呂・トイレなどの水回りがすべて新品なのが決め手になった”とのこと。どこかで、同じマンションであれは安いほうを選ぶだろうという先入観を持ってしまがちですが、多くの時間を過ごすことになる室内が入居者のニーズに合致していなければ、賃料がいくら安くても決まらないこともあります。設備はより利便性の高いものに進化しています。退去のタイミングに見直し、常に入居者から高い満足度が得られる状態にしておくといいでしょう。

1棟所有されている場合は、共用部のメンテナンスも非常に重要なポイントとなります。エントランス、廊下、郵便受けなどは常にきれいに保ちたいものです。
ただし、忙しいい医師がこまめに巡回するのは難しいというもの。さらに、最新の設備に関する情報を収集するのも大変な作業になってしまいます。空室に困ったら信頼のおける管理会社に相談するとさまざまなアドバイスがもらえるので、ぜひ声をかけてみてください。

また、購入時に立地条件のよい物件を選んでおくというのは大切です。室内は最新設備に取り換えられても、立地はかえられません。とくに駅から近い物件は、築年が経緯してもその資産価値の下がりかたは緩やかなものとなります。ほかにも、新しくマンションやアパートが建てられる土地は残っていないけれど、住みたい街として人気があるようなエリアの物件は資産価値が下がるどころが上がっているケースもあります。入居者希望者が待っている状態なので募集をかけたらすぐに決まる可能性が高いという特徴もあります。このように、希少価値がある物件というのもねらい目です。売却時にもすぐに買い手がつくと考えられるので、キャピタルゲインを得たい方にも向いています。

キャッシュフローは賃貸経営においては特に重要

キャッシュフローをしっかり把握することは不動産投資において重要なポイントのひとつです。老後の資金にと賃貸経営を始めたのに、思ったほど手元に現金がのこらなかったとなってしまったら本末転倒。忙しい医師であれば不動産会社にしっかり相談しながら、進めてください。

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