5Gで医師の仕事が変わる!遠隔診療を可能にする通信技術

最近、ニュースなどでよく聞くようになった「5G」ですが、結局何のことか分からないまま放置している方も多いのではないでしょうか?実はこの技術は医療現場にも革命をもたらすかもしれないのです。

5G技術を使って、将来的にどのように医療変わっていくのか解説していきます。

5Gとは?

5Gとは「第5世代移動通信システム」のことで、「5th Generation」の略称です。現在主流になっている4Gよりも通信速度が速くなっており、今よりも重いデータをスムーズにやりとりすることなどが期待されています。どれくらい速いのかと言うと、1時間の動画をダウンロードするのに2秒もかからない速さを実現します。
5Gが導入されるのは、2020年春ごろの予定です。スマホで高速に通信できるだけでなく、高解像度の動画データ通信やIoTの活用といった期待がされています。

5Gで変わる医療現場

5Gは私たちの日常生活だけでなく、医療現場にも大きな変化をもたらします。例えば、次の2つのような変化です。詳しく解説していきましょう。

①遠隔地から診療できるようになる
②医師と医師の間でのコミュニケーション向上

遠隔地から診療できるようになる

「この病院では治療が受けられないから、大学病院に行く必要がある」となるケースはよくありますが、残念ながら患者にとって大きな負担となることが多いです。近所に大学病院が無いケースは多く、近所の病院に行くのがやっと…という患者さんも大勢います。

この問題は、5Gで解決することができます。かかりつけ医が患者を診察するときに、同時に画像を大学病院に転送し、専門医が画像を見ながら診察をすれば良いのです。

実際に実証実験では、画像が送られてくるのにタイムラグは無く、専門医にとって「対面で診察しているのとほとんど変わらない」という結果になりました。また、かかりつけ医にとっても、専門医が一緒に患者を見てくれる安心感があるとのことです。

このことから分かるように、遠隔地から診療できるのは病院の絶対数が少ない地域にとって大きなメリットです。5Gを導入すれば、わざわざ大学病院まで行かなくても専門医の診療を遠隔で受けることができるのです。

医師と医師の間でのコミュニケーション向上

5Gの恩恵を受けられるのは患者さんだけではありません。医師と医師が画像を送受信する時にも、5G技術が役に立ちます。

例えば、かかりつけ医が大学病院に患者を紹介するときのことを想定しましょう。従来はあまり重いデータを渡せないので、診療結果の連携が上手くいかないケースが多かったです。患者さんは大学病院に行ってからも、地域の病院で受けたのと同じ検査を受け直す必要があるなど、効率は良くありませんでした。

ですが、5G技術によって大容量のデータの送受信が簡単になると、地域の病院が患者に対して行った検査の結果などを詳しく送ることができます。レントゲン画像やCTスキャン画像なども高解像度で送ることができます。これによって、地域の病院での診療結果が大学病院でも共有されるので、検査の重複を省いて効率化が望めます。

5Gが解決する医療の問題

5Gが医療現場に導入されることによって、医師を取り巻く様々な問題が解決します。代表的な例は次の2つです。

①医師不足
②患者の通院の負担

医師不足

まず、5Gによって解決できるのは医師不足です。

特定の分野に詳しい専門医は、大抵の場合、大学病院や総合病院に勤務しています。従来は患者が大学病院に出向かなければ専門医による治療が受けられないものでした。そのため、大学病院まで行けない患者は最適な治療を受けられなかったのです。

遠隔診療を使えば、患者がどこにいても専門医が診察することができます。かかりつけ医に治療の指示をすることもできるので、医師の数を増やさなくても最良の治療を受けられる患者を増やせるのです。

患者の通院の負担

5G技術は患者の通院の負担を軽減することにも役立ちます。

特に日本は少子高齢化の問題も抱えており、今後ますます地域の過疎化が進むとともに、自力での移動が難しい高齢者が増えていきます。5Gによって遠隔診療が可能になれば、このような人々が平等に医療を受けることができます。

緊急医療における活用

5Gは平常時の医療だけでなく、緊急医療の現場でも役に立ちます。

災害や交通事故などが起こると、救急車が怪我人を搬送します。救急隊員が病院に状況などを伝えますが、言葉だけで正確に伝えるのは非常に難しいです。

怪我の状況について早く知れば知るほど病院は準備ができ、怪我人を救える可能性は高まります。この点でも、素早く画像を転送できる5Gは大いに役に立つはずです。

まとめ

5Gが医療現場に与える変化について解説してきました。内容をおさらいしていきましょう。

・5Gは4Gよりも大容量のデータを高速に送受信できる通信システムのこと
・高精細な患部の画像の送受信ができるので、遠隔医療が可能になる
・5Gは医師不足や患者の通院の負担を軽減する

5Gと聞くと難しそうな用語に感じられますが、簡単に言えば高速で大量のデータを通信できるようになる、と言うことです。医療現場でも近い将来、必ず役に立つ技術となるでしょう。

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