日本と海外の働き方の違い

ブラック企業や人手不足倒産が話題となる中で、「働き方」に対する意識が変化してきました。
そこで、日本と海外の働き方の違いに目を向け、「働き方改革」を通して、日本の働き方がどうなっていくのか、そしてグローバル化が進んでいく中でどうやって優秀な人材を確保していけばいいのかをご紹介します。

日本と海外の「働き方」はこんなに違う!?

日本と海外の働き方の違いを考えたとき、「労働時間」「給与」「仕事への考え方」「コミット」が重要なポイントになります。

■海外の働き方
海外では、業務内容や役職によって労働時間や給与が異なります。
仕事の内容が難しければ、その分評価が高くなるのです。そのため、海外では仕事を軸にし、スキルアップのために転勤や転職を積極的に行います。
同じ業務内容によって給与が決まっているため、同じ職務の場合会社を変えないと給与が増えず待遇が良くならないからです。
勤続年数で給与が上がることはほとんどありませんが、インセンティブが充実しているので、「成果主義」で高い給与を得ることができます。
しかし個々が最大限の能力を発揮し成果を上げることを重要視しているので、若者を育てる文化がない企業が多く、教えるメリットが少ないという面があります。
また、労働時間に注目すると、「週労働時間50時間以上の労働者の割合」はアメリが20.0%、イギリスが15.5%なのに対し、日本は28.1%と突出しています。
これは、海外には残業を嫌う文化があるだけではなく、マネジメントレベルでも休日をしっかりと取り、プライベートを大切にしているからです。
つまり海外では、個々を大切にし、プライベートを重要視する傾向が根強いといえます。
決まった仕事以外は給与に反映されずプライベートを重視するために仕事を早く終わらせる効率化を行います。
そのため、自分の業務だけに没頭するスペシャリストが多くなると言えます。

参考:第40回ESRI-経済政策フォーラム パネルディスカッション 「欧州各国との働き方の違いから見えてくるもの」 内閣府経済社会総合研究所 山田 亮氏

■日本の働き方
日本では、個々の能力によって給与が異なります。資格手当などがつく企業も多く、その人がどんなスキルを持っているかで給与が決まります。
そのため日本では、多彩なスキルの習得を軸にし、転勤や異動が多くなる傾向にあるのです。
終身雇用制が採用されていた日本では、勤続年数で給与が上がり、未経験や経験が浅い人材をバックアップして、個ではなくチームを尊重して後輩を教育していく体制が構築されています。
なぜ日本の労働時間が長いのかに目を向けたとき、海外は「関係部署との調整が少ない」という点も理由のひとつにあげられます。
稟議や決算のために担当官や部署間の調整が必要な日本に対し、海外では個人の裁量が大きいという特徴があるのです。
しかしこれは、ミスを防ぐためのチームプレイとして良い部分もあり、日本の持ち味でもあります。したがって日本は、チームプレイを重要視します。
業務では、多彩なスキルを持つゼネラリストへの評価が高いといえるのです。

日本政府がすすめる働き方改革とは?

少子高齢化が進む中で、政府は新しい働き方を推進するため「働き方改革」をバックアップしていくことに決めました。
これは、生産年齢人口が減少していく中で、女性の社会進出や高齢者の活用、そしてなどを行い、不足している働き手を補う「一億総活躍社会」を目指したものです。

・長時間労働の是正
・雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保
・柔軟な働き方がしやすい環境整備
・ダイバーシティの推進
・賃金引き上げ、労働生産性向上
・再就職支援、人材育成

上記を軸として、法律の整備や企業への支援を行っています。

■求められる「新しい働き方」とは?
従来、日本の企業では、テレワークや在宅ワークなどの働き方を積極的に取り入れている企業は少なかったといえます。
しかし、グローバル化が進み、働く人の価値観や取り巻く環境が変化していく中で、「働く場所にとらわれない働き方」へのニーズが高まってきました。
新しい働き方を取り入れ短時間労働を認めたり、柔軟な働き方ができる環境整備をしたりすることで、優秀な人材が介護や育児になどの理由によって離職してしまうことを防ぐことができます。
また、海外で活躍している人材など、多様な価値観を持つ優秀な人を獲得しやすくなるのもメリットのひとつです。
ライフスタイルに合わせた働き方をバックアップすることは、単に個人のニーズにあわせて労働人口を増やすだけではありません。
人手不足倒産が注目を浴びている中、雇用が上手くいかないと悩んでいる企業の採用に対しても有効な手段といえます。

おわりに

日本と海外では、仕事に対する考え方や価値観が異なります。
しかし、少子高齢化に伴って日本の市場が狭くなる中で、海外展開をすすめたり、海外の人材を雇用したりするケースも今後ますます増えていくことでしょう。
日本と海外の働き方の違いを学ぶだけではなく、良い所は積極的に取り入れていくことも重要なポイントになります。
皆さんも是非、ご自分の働き方や自社の働き方を見直してみてはいかがでしょうか。

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