雑所得は損する可能性大

所得はなんらかの項目に該当し、それに応じて処理し納税することになります。所得の処理は同じような内容でも異なる科目で処理することもあります。雑所得で処理するケースもあると思いますが、雑所得にも思わぬ落とし穴があるので注意が必要です。

雑所得はどういったものが対象となるのか

雑所得とは会社での所得以外というイメージを持っている人も多いことでしょう。正確には所得税法で規定された所得となります。雑所得の対象については所得税法35条で設定されており株式投資などの配当所得や銀行の利子所得、不動産所得、給料所得、事業所得、退職所得、譲渡所得、山林所得に該当しないものとなっています。
では具体的にどういった所得かというと下記のものが該当します。
・公的年金
・原稿執筆料
・印税
・インターネットでの収入(アファリエイトなど)
・FXの所得
・外貨積立預金の差益

こうしたものが対象となりますが、インターネットの収入は事業として開業届を出し、すでに立ち上げている状態であれば、事業所得扱いとなり雑所得にはありません。副業でたまに収入があるといった人は雑所得で処理するケースもあります。
例えば毎月執筆を行っており5000円の収入があるとします。これは事業として行っていることにすると事業収入となり雑所得ではなくなりますが、多くの人の場合、5000円だと事業などの申請は面倒といった理由から雑所得で処理するケースがほとんどです。
雑所得ですが不用品をインターネットオークションやメルカリで販売する場合も対処となります。
雑所得という表記からその他の所得や雑な所得といったイメージを持っている人も多いと思います。雑所得はそうした意味で用いられているのではありません。もともと英語表記のMiscellaneous Incomeという言葉を日本語に直訳したわけですが、直訳すると雑所得という翻訳になるため、そうした表記がされていますが、雑な所得という意味ではないのでその点は注意が必要です。

雑所得は損益通算ができない

所得に関するものは損益繰り越しができるものも多くみられます。例えば会社の起業にかかる初期費用です。初期費用は何かとかかるものです。その結果、1年目は赤字というケースも少なくありません。赤字となった分は翌年に繰り越しすることが可能です。
繰り越しすることによって翌年利益が多めに出ても、前年の損益の分を通算処理できるので節税にもつながります。
株式取引についても最大3年まで繰り越し計上することが可能です。ただし株取引休息期間中も毎年確定申告をすることが前提なので確定申告は確実にしなければなりません。
では雑所得はどうなのかというと残念ながら損益通算はできません。損をしたら翌年繰り越しという技がつかえないのがデメリットです。
雑所得は主に副業の所得で処理されることが多いのですが、少額であってもなるべく事業所得にしておいた方が無難です。例えば副業で事務所を借りたり、設備投資が必要な場合もあることでしょう。この場合、それなりの費用がかかることが予想されます。そうした際、損益通算ができないと経済的ダメージが多いことも少なくありません。面倒であっても雑所得で処理するのでは、それ以外の項目で処理することをおすすめします。
ではなぜ雑所得が通算処理できないのかというと、雑所得は本業以外の所得とみなされるためです。本業以外の所得となると生活によって必需ではないという要素と判断されがちです。
副業についてはインターネットを通じて簡単に行える時代のため目がつけられやすい項目となっています。副業で経費を多く計上し損益を発生させることで、本来の給料所得で納税している税金を節税目的とする場合があるからです。これを防止させるためにあえて雑所得は損益の通算処理を禁じています。

公的年金も雑所得

老後は年金生活といった人が大半かと思います。年金は公的年金の位置づけで雑所得となります。厚生年金はもちろん、国民年金も同じ扱いです。
雑所得の計算方法は収入から経費を引いたものとなります。公的年金については公的年金控除額を引いて計算となります。
公的年金と聞くと当たり前に受け取るものであり、収入扱いになるとは知らなったという人も多いかもしれません。今後は働く年齢もどんどん上がっていくことが予想されるため、年金と収入の両方から納税をする必要が増えることでしょう。
年金を受け取ってさらに仕事をしている人はけっこうな額が納税の対象になることも少なくありません。この点は注意が必要です。

■おすすめ記事
簡単で税制もお得な株式投資
銀座の高級クラブは経費になるのか?
コインランドリー事業投資で節税効果も