教育費贈与1500万円VS贈与1500万円

孫などへの教育費贈与は最大1500万円まで非課税ということで近年教育費贈与がブームとなっています。もしこれが通常の贈与となればどのくらい税金がかかるかも知りたいところです。

教育費贈与について

教育費の贈与は30歳未満の孫や子供に対して最大1500万円まで非課税で行うことが可能です。贈与の場合、税金の対象となるので教育費贈与に切り替える例が増えています。

教育費贈与の制度については平成25年からスタートしました。2018年10月現在平成31年3月までとなっていますが文部科学省は祖父母らの要望により恒久化を求めると発表しています。こうした流れから平成31年以降も継続になる可能性が強くなっています。

教育費の対象になるものはあらかじめ決められており、例えば留学費用は教育費の対象に含まれていません。留学のための渡航費用は教育費の中に含まれています。教育費贈与を受ける場合、履歴を残しておく必要があり銀行でのやり取りと領収書の保管が必須です。このあたりもしっかり抑えておく必要があります。

教育費として活用できるのは学校関連と学校以外の教育関連です。具体的には下記となります。

■学校関連のもの
学費、検定料、学校用品、修学旅行や遠足の経費、給食費、PTAの会費、生徒会や学級会費、学生寮の費用、教科書・教材代、体操服、学生服、靴、バッグ、ランドセル、卒業アルバムなど

■学校以外の教育関連
学習塾、体育館などの施設使用料、家庭教師、水泳、ピアノ、そろばん、スポーツチーム、習字、絵画教育、茶道、通学定期券、留学のための渡航費用

30歳までに教育費贈与のお金を使い切らなった場合、贈与とみなされます。その場合は税金がかかるのでこの点も考慮して活用を検討したいところです。

留学で利用できないのは残念ですが、学校関連だけではなく塾など習い事でも活用できるのも大きなポイントです。教育費は人材育成でも欠かせないものとなっています。

通常の贈与との比較

子供や孫に財産を残すにあたり教育費贈与ではなく通常の贈与だとどうなのか知りたいといった人もいることでしょう。教育費贈与は領収書の保管が必要であり長期にわたることから管理も何かと大変です。その点、通常の贈与であれば一回で渡すことが可能であり領収書保管など面倒な手続きがないのが利点です。

一方でデメリットは贈与の場合、贈与税がかかるという点です。贈与税ですが1月1日から12月31日までの期間で1年とし、1年間に贈与を受けた合計額で贈与税がかかります。

基礎控除も設定されており1年1人あたり110万円までが控除の対象です。数千円未満は切り捨てとなるのでこの手も覚えておきましょう。

20歳以上の人が1,500万円の贈与を受けると366万円が贈与税となります。20歳未満の人が贈与を受けると450.5万円が贈与税となります。このように贈与については非常に税率も高いことがわかります。

暦年贈与について

暦年贈与についても1年あたり110万円まで非課税の対象なので、教育費贈与と比較されることが多いものです。暦年贈与はいくつか注意点があります。まず毎年同じ金額の贈与は避けることです。110万円まで非課税だからという理由で毎年110万円を10年に渡って贈与したとします。この場合1100万円の贈与と見なされ税金の対象となるので注意が必要です。

贈与の際は銀行でのやり取りが基本となります。証拠をしっかり残しておかないと非課税の対象にならないのでこの点も注意する必要があります。

できれば毎年の贈与も避けた方が無難です。これも非課税対策ととられかねません。証拠が残っている状態なので言い逃れはできません。

贈与契約書についても毎回作成することが大事です。こちらも全く同じ内容は避けた方が無難です。

暦年贈与を相続税対策の一環として行うケースも見られます。相続として対応すると相続税の対象となるので非課税で行える暦年贈与を活用した方がメリットがあります。

ただし注意すべき点として、暦年贈与後3年以内に亡くなった場合、相続税の対象となります。暦年贈与は贈与後3年間以上生存していることが限定の上での贈与です。もちろん予期せぬ出来事もありますが、万が一3年以内に亡くなった場合、税金の支払い義務が発生するため、そこも考慮しなければなりません。

暦年贈与は余命宣告された人などにはおすすめできない制度です。余命宣告がなされた状態で活用する場合、万が一に備えて税金負担についても検討することをおすすめします。